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さて、播種からおよそ1か月が過ぎました。
精道三川台の小麦は順調に?生育しています。
今回は調査研究で利用している機器などを紹介します。
まずは「EC計(デジタル土壌導電率計)」です。
「デジタル土壌導電率計」という名称の通り、土壌の導電率を測ります。
導電率の推移を図ることによって、土壌に含まれる肥料分の変化を見ていくわけです……が、初めて使うため、正しく測れているのかやや不安なところです。

次に「土壌水分計」です。
土壌の水分量を測ることで、灌水の目安を調べます。

また、pHと照度の測定もできるものを準備したので、ひとつ3役のはたらき者です。
ただし屋上設置のため照度は何も問題なく、EC計で正確な値が図れるため、あまりそれらの機能の出番はありません。
それどころか最近の長崎は雨の日が多く、水分計としての出番もほとんどありません。
最後に登場するのは「温度計」です。
地温が同時に測れるものを準備しました。

これによって、一度にどちらも測れる上に、ある程度の傾向が分かってきました。
大方の予想通りではありますが、晴れの日は地温の方が高く、雨の翌日など土壌が湿っている時は地温の方が低い結果となっています。
また比較的土壌に近いこともあるのか、気温もやや高めに出ているように感じます。
本来は気温の測定は「地上1.3m」と指示があったので、さらにもう一つ準備しました。

屋上フェンスに設置した湿度計付き温度計です。
直射日光が当たると正確な値が測れないため、100均で購入したケースを利用して、カバーをつけています。
百葉箱と同じく、白色で側面および下部に穴をあけたり網を接着したりすることで風通しを良くしました。
「無ければ作ればいい」我が部の合言葉です。
なお、こちらの温度計の方が気温が低くなる傾向です。
屋上で風も強いため、体感的にはこちらの気温の方が正しいようにも感じます。
また湿度も測れるので大活躍中です。
さて、このような機材を使って調査研究を行っていますが、本校は4つほど「独自研究区」を設けて調査を行っています。

左から「AIを活用」「播種量2倍」「水分量半分」「土量半分」です。
現在の農業はICTはもちろんAIも活用されています。
そこで、AIに長崎の環境条件やゆめちからの特徴、北海道における基準となる施肥量などのデータを与えながら、最適な施肥計画を出してもらいました。
その量、なんとほぼ半分!
果たしてAIは正解にたどり着いたのか?
結果が楽しみです。
今回の研究目的に「たくさんのゆめちからを収穫する(収穫量を多くする)」というものがありました。
それならば「そもそもの播種量を増やせばよいのでは?」という仮説のもと、2倍の量(88個)を播種しました。
肥料の奪い合いや日照の問題、風通しの悪さにともなう病気の発生などトラブルが起こりそうな感じもしますが、うまくいけば万々歳です。
なお施肥計画は基準通りです……が、実際は倍量の小麦なので実質半分の施肥量となるのかもしれません。
小麦は冷涼で乾燥した地域が原産であり、北海道も長崎に比べると降水量が少ないということもあるため、雨を除いて灌水量を半分程度に下げて乾燥した土壌を作ってみることにしました。
発芽条件として水は必要なので、そこは十分与えたはずでしたが、発芽率が非常に悪いです。
やはり日本の環境に改良されているため、乾燥しすぎる土壌はよくないのかもしれません。
継続して観察をします。
今回のゆめちから栽培では「プランター栽培」が条件でした。
そのため土の購入・準備が必要になります。
しかも指定されたプランターはだいぶ背が高い(深い)ため、大量の土を要します。
お金もかなりかかるのです。
そこで「土の量が半分では生育できないのか?」ということで、土を半分にしたプランターを準備しました。
施肥計画は基準通りなので、土壌堆積で考えると倍量になるのかもしれません。
結果が楽しみでしたが、大問題が発生しました。
プランターの背が高いため、発芽後の苗が日陰になってしまいヒョロヒョロです。
鉢底石などで底上げすべきだったと後悔しています。
さて、結果として基準区3、研究区3、調査区1、独自研究区4の合計11個のプランターを準備しました。
それぞれがどのような結果となるか、楽しみです。